来年の手帳を買う

 

そろそろスケジュール帳に来年の予定も書く頃になり、文房具のコーナーで手帳を探すと、今年は妙に少ない気がする。去年までは10月始まりが9月にはすでにたくさんあって、2つくらいの展示スペースがあったのに今年は半分くらいで、10月始まりはほとんど見なくなった。それに毎年使っていたのを探すが見当たらず、4、5件の本屋さんや雑貨屋を見たが結局違うタイプのものしか買えなかった。

知人にその話をすると、スケジュール帳なんてもう使わないから気がつかなかったという。まあ以前仕事ができる手帳、みたいなのもたくさん並んでいたが、仕事ができる人はやはりデジタルに移行してしまって、まだ書いているんですか?という状態なのかもしれない。

本屋さんで聞いても今年は作らなくなった会社もあるのでこれ以上は並ばないと思いますという返事だった。

私が使っているのはカバンに入れる小さいサイズと、机上版のスケジュール表と、さらに10年手帳というのがある。10年手帳は探してもらったが、何年か前にすでに廃版になっているようだった。さすがに10年に一度しか売れないのだから、もうユーザーも激減してしまったのだろうか。数年前に鎌田先生が日野原先生にプレゼントして、講演会の予約をバンバン書いているというのを聞いた頃はまだ普通に売っていたのだが、そう考えるとあら自分も10年先まで書いていることは出来ないのかもと急に寂しくなる。

10年日記を書き始めたのが20年前で、1冊目はこどもたちがメインでバタバタと駆け抜けて、2冊目は介護がメインでそれでも一番上の書き始めの年のスケジュールと10年後の動きでは全然違う。えーよくこんなに1日で用事を済ませたものだと自分で感心してしまうのはこの年数で自分の身体がすっかり変わったからだと思い知る。

もっともお正月から1週間は毎日書いてあるが、真ん中の方はほとんど真っ白でいい加減な日記だ。ああ今のブログもずいぶん開いてますものね。最近は卓上のスケジュール表に記した行動を三ヶ月くらいまとめて書いている。大抵、病院の付き添いや、どこでお昼を食べたとかその程度のことだ。

この世界が10年先までこうした出来事を書いていられるのだろうか?何より自分自身はどうなっているのだろうか。なんだか自信がなくなってくるが、とりあえず今でも売っている中では一番長い、5年日記を買ってみた。

と、書いてからすでに何日か過ぎ、今日は10月12日。

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今日は雨だが、これは昨日の空。今までだったらこんな空を見たらあっという間に心がウキウキして遠くへ行きたくなったものだ。行き先も決めずに電車に乗って、降りた先でまた適当にバスに乗って、今考えるとそれで帰りはどうしたのかと思うが思い出せない。時間の束縛もなく、予定もなく自由だけがあった。今はその自由がなくなろうとしている気がしてならない。

 

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