駅ビルのショーウインドーのマネキンはすっかり秋のファッションとなり、(でも毛皮は早すぎませんか?)そろそろ着た切り雀の夏服にもさよならしたくてもまだとても無理なこの頃の暑さです。
お絵描きのいろいろ
幼稚園の頃お絵描きで、描いた絵が貼られていたが、たいていの子供はブルーの空に赤い太陽だった。太陽を丸く描いて光を直線で放射状に描くか、太陽囲うように描くかでそれぞれ特徴があるのだが、私は黄色で太陽を描くので、すぐわかると言われた。
考えると何故皆赤かったのか?美空ひばりの歌のせいか?夕日だって赤じゃないと今では思うのだが、一方私が黄色い太陽を描いていたのは単に赤いクレヨンがもったいなくて使えなかったから。
けちな子供だったようだ。
子供が小学校1年生の時、虹のような太陽を描こうという授業で、張り出されていた子供達の絵は図工の教科書のお手本にのっていたほとんどそのまま7色で太陽の絵を画用紙一杯描いてあった。
我が子の絵はと見ていくと、なんと太陽は黒く塗りつぶされている。
先生は一言私に言った。
「なんか家庭に問題がありませんか」
・・そうですね、親が怒ってばかりで心にストレスが溜まってるんでしょうか・・じゃなく単に教科書どうり、人と同じ絵を描くということに途中でやになったんじゃないかと・・
ある幼児教室で体験というものを受けた時、親子で教室に入って昔話を聞いたり、絵を描かされたりしたが、隣の部屋では別の子供の授業らしく声がよく聞こえていて、りんごの絵を描きなさいと言っている。
子供は絵を描いたようだが、先生が「りんごは赤です、紫のりんごなんてありますか」とすごく怒っていた。
授業が終わって、その子の母親が迎えに来たらしく出口で会った時、よっぽど子供のためにここに通うのはやめた方がいいと言いたかった。
もちろん自分の子供もそこに通うことは無かったが。
家の子供が学校の帰り道、よそのうちの車に落書きしたと、先生から電話で呼ばれ落書きを消しに行った。
ちょうど落ちていた靴墨で「ばか」とか書いたらしい。
車の持ち主は幸いにして同じ小学校の父兄であったが、子供と謝りに行ったところ、夜そのお父さんから電話がかかってきた。
「お母さん、子供が落書きしたからって、あまり怒っちゃいけません。
将来、いい絵を描くようになるかもしれないんですよ」
とものすごく有り難いお言葉を頂いた。
そんなにすばらしい方なのに、交通事故でその後亡くなってしまった。
そんな落書きをした息子が今はなんと美大に通っている。
(落書きが絵じゃなくて言葉だったこと突っ込まないで)