先日、クローズアップ現代でオノマトペの話題が取り上げられていた。最近になって特に増えているとか。擬声語、または擬態語で今そう流行っている「じぇ、じぇ、じぇ」などもそう。
その中で面白いと思ったのは、車のダッシュボードに金属のように見えるがプラスチックで部品を作るようになってきているのだが、今ひとつ金属に見えないので、どう改良するべきかという問題に対して、オノマトペと取り入れてうまくいくというものである。
同じような(スマホカバーくらいの大きさでメッシュのような模様がある)金属で作ったものと、プラスチックのものを2つ並べて、それを見た人にそれぞれがどう見えるかオノマトペで言ってもらう。すると金属のほうには「ざらざら」という表現が多く、プラスチックの方には「つるつる」というものが多いとわかった。
その結果を踏まえて、金属だから光沢のあるイメージが先行してその模様の溝が浅かったのだが0.何ミリだか深く掘るようにした。すると見た目がぐっと金属らしくなったというのである。
いや、私としては、じゃあ金属の方の溝は何ミリなの?模様の無い表面つるつるの状態だったらどう見えるのか?とつっこんでしまう所だけど、この番組上ではつまりどう改善していいかわからなかったのが、言葉を考えると、その言葉から材質のより具体的な情報が得られるということを言っているのだ。
オノマトペが音を文字で表わすだけでなく、見たものの質感やら、五感で感じたものも含めて表現されている。それを言葉で説明するとしたらとても長い文章になってしまうような事柄が短い音の中に含まれる。
また似ている様な言葉でももふもふとふわふわでは素材のイメージとか、暖かさとかなどの違いがあるらしい。
何気なく使っている言葉の中にはたくさんの情報が含まれている。
今日は東京は一日雨だった。今でもしとしとと雨が降り続き、部屋の中はじめじめした空気で裸足の足がべたべたする。
・・・こんな本を見つけて買ってしまいました。
- 作者: 道行めぐ,一校舎国語研究会
- 出版社/メーカー: 永岡書店
- 発売日: 2006/02
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