静嘉堂文庫へ行った

先日、かばさん(id:kabakabatamanegi)のブログで静嘉堂文庫という美術館を初めて知った。そこで展示されている曜変天目茶碗を実際に見てみたくて早速行ってきた。

二子玉川の駅も行ったことがないが、今回は成城石井、じゃなく、小田急成城学園前からバスに乗って行った。世田谷の道路はとても複雑で街が古いせいか交差点が直角でなく、すごく鋭角に交わっていたりする。地図では交差点を右だけど、右手はすぐ二つ三つに分岐していて、これだと思った道を歩くとぐんぐんと左に曲がって行きまるで卍のような道になっている。たちまち方向もわからなくなった。そんな時にはあの緑の木が茂るところを目指していけばいい、となんの根拠もなくただ行きたい方に行く。やはり遠回りでしかも広い緑地の入り口とは反対側に着いていた。「ほらすごいね鳥の声がこんなに聞こえる」「さすがに世田谷の老人ホームはものすごく豪華ね」とか迷ったんじゃなくて、散策しているのよと暗に弁解している・・?

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入り口はこのちょうど反対側で、緑地の中を抜けて行かれないため、再びぐるりと半周緑地の外側を歩いて回る。

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ここも国分寺崖線の一画で、岩崎家の所有の庭園だったが40余年人の出入りもなく、

今も生物の森として樹林地の立ち入りは制限されているらしい。

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やっと入り口に到着。

岩崎彌之助(三菱第2代社長)と岩崎小彌太(三菱第4代社長)の父子が蒐集した古書籍、東洋古美術を収蔵しているそうだが、国宝7件というのはすごいような。

 

企画展は本阿弥光悦の書や国宝の宗達の屏風から光琳、抱一の作品の他、抱一が光琳の百年忌の法要を営むと同時に光琳の遺墨展覧会を開催したことや『光琳百図』の出版などを行い継承者となっていく経緯を知った。100年ごとに宗達、光琳、抱一と繋がってきたと考えると次の100年後が1850年ごろでちょうどこの美術館を設立した岩崎彌之助(1951年〜1908年)の生きた時代が次の節目になっている。もちろん彼は画家ではないから関係ないけど、その岩崎さんがいまからもう100年前の代だと思うと、いまの時代にも繋がっている時間がすごく身近に感じられてくる。

企画展と別に国宝の曜変天目も全期間中見られる。夏にサントリー美術館でもう一つの曜変天目の展示があったがその時には行きそびれてしまったのでそちらはわからないが、こちらはラウンジで自然光でじっくりと見ることができた。この不思議に引きこまれるような色は構造色で、この日は曇りだったために青みはあまり強くなかったが、晴れの日にはまた違う色合いが見られるだろうか。ガラス越しなので顔を近づけて長く見ていると、その後すぐ係りの人が来てガラスを磨いていた。

 

入り口横の休憩室には無料でお茶が飲めるのだが、の扉にチラシが貼ってあって、三菱1号館と東洋文庫静嘉堂文庫の3つはそれぞれの入場券(こちらはレシートだった)か何かを見せると割引があるようだった。「それ、先に言ってよ〜」・・この一年の間にあとの2つも行っていた・・が次回のために、静嘉堂文庫のレシートは大事にノートに貼っておいた。

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こちらは静嘉堂文庫の図書館。

横に庭園入り口の矢印があるのだけど、渡り廊下のような下をおりて潜って抜けるようになっていて、ちょうど雨の後で20センチくらい通路に水が溜まっていて通ることができず、他の人も溜まった水を見て諦めた様子だった。

反対側の庭。

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ジョサイア・コンドル設計の岩崎家の霊廟。

その後出口をでてから反対側には瀬田四丁目広場(旧小坂家住宅)がありそちらも覗いてきた。

 

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明治中頃すぎには東京郊外に別荘地になってきて、その一つがここら辺の岡本から野毛にかけての国分寺崖線一帯だったが、いま残っている建物はここだけらしい。

 

 

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