小学校でこの漢字を習うとき、先生が親というのは木の上に立って子供が帰ってくるのをこうやって見ているんだよ、と教えてくれた記憶がある。それは、漢字を覚えるために言ったことなのかもしれない。しかし、親となってから、その言葉がいつも頭の中で私に繰り返す。
そう、いつも木の上に立って背伸びをしてなんとか子供を見ようとしている自分の姿が浮かんでしまう。
どこにいるだろうか、何をしているだろうか、そろそろ帰ってくるだろうかと。
それは時には迎えにいって手を引いて来ようとする気持ちを抑える言葉でもある。そう、どんな時でも見ようと必死で背伸びしていることしか出来ないのだと。それが親の仕事なんだからと。
今日も空を見上げて答えを探してみる。