小学生の頃、学校で写生をしに動物園に行ったことがあった。それぞれが好きな動物を写生していた。私はクジャクの檻の前でクジャクを描いていた時だった。
座っている柵と、檻の間は1メートルくらい空いているのだが、そこを一羽のクジャクが歩いて来て羽を広げて私を描いてとアピールしてきたのだ。
そう、そこはクジャクを放し飼いしていたのだった。
檻の中にいるクジャクを眺めながら、私は衝撃を受けていた。
何故なら檻の中にいると思っているクジャクが外を自由に歩いていたことに、そしてわざわざ私に教えてくれたことに。檻の中にいるのが当たり前と思っていたのにそうじゃなかったと気づいたこと。
そこの動物園ではモルモットとふれあうとか、リスの小屋に人間が入れるとか楽しい思い出があるが、ひとつ、空の檻があった。札には世界一凶暴な動物(だったかな)という注意が書いてある。のぞいてみると鏡が一つある。
檻の中に自分がいて、檻の外にクジャクがいる。
今日読んだ本。
- 作者: 村上春樹,大橋歩
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2012/07/09
- メディア: ハードカバー
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サラダ好きのライオンってもうタイトルだけで、読まずにいられなくなるんですね。
そして動物園のこととか思い出してしまいました。