埋もれていくもの

日曜日に虫歯の治療をして、仮の詰め物を入れて、お餅やガムやキャラメルは食べないでくださいと言われていたが、昨日お昼のサラダのベーコンを噛んでいたら、あっさりと取れてしまって、再び詰め直してもらった。

「また取れたらすぐに来てください」と親切な先生の言葉だが、取れるまでにすぐ治療が出来れば一番ありがたいのだが、金属の被せものが出来るのには1週間強かかってしまう。

 

前回帰り道に鳥の話を書いたが、その場所は4月になると道路の両脇が桜の花で埋まる。一帯は国家公務員共済連合会立川病院の敷地である。

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桜は寿命が30年くらいと聴いたことがあるが、この桜並木は戦後に植えられたものだろうか。枝がだいぶ伐採されて、少し弱っているようにも見える。

当然花はまだ遠い。

 

先日立川の空襲の記録『この悲しみをくり返さない』という本を読んでいると書いたが、その本によると、この病院は当時、陸軍第二共済病院として、軍人、家族、および一般市民の診療をしていたという。

立川には飛行場もあり、軍事関係の施設もあり空襲が一般の民家にもずいぶんあったが、この病院も建物があるいは兵舎と見られたためか、昭和20年4月4日に空襲をうけ、多数の被害者がでた。

建物が爆破され、看護婦12、3人、患者もほぼ同数亡くなっているそうである。

爆風や崩れた建物の下敷きとなり、助け出せずに焼け死んだ人、手足を切断され、手術をしてもそのまま亡くなっていった人、手術の順番まちで芝生に並べられたまま、亡くなった人、ベットで爆撃後、機銃掃射で亡くなっていた人、あるいは不明の人々。

 

病院に家族の付き添いなどで何度も通って来ているが、ここでの空襲でこれだけの人が亡くなっていることは全然知らなかった。

東京新聞:神戸で不発弾、7千人が避難 米軍が太平洋戦争中投下:社会(TOKYO Web)

東京新聞:浜松で不発弾処理、新幹線に遅れ 1万4千人影響:社会(TOKYO Web)

昨日の新聞でもまだ不発弾処理のニュースがでていた。

私もそうやって埋もれている物を掘り起こしているのか。

 

 

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