ひよこ

昨日お風呂に入っているときに思い出していた昔の話。

小学校へ入学したての頃だった。
学校が終わって校門をでると、塀に沿ってすぐのところで人だかりがしていた。
みるとひよこを売っていた。
初めてみるひよこはかわいかった。
すぐ家へ帰って親を説得して買ってもらった。
オスとメスで値段が違ったようだったが、多分親は卵を期待してメスを買った。
父親が立派な鶏小屋(1m四方ぐらい)を作ってくれた。

そして、どんどん成長していった。
たちまちのうちに、かわいいひよこはとんでもなく恐ろしくて凶暴な雄鶏になった。

そう、メスではなくオスだったのだ。
そして、「クワー!」っと叫ぶと1m以上は飛び上がって襲いかかってくる。

どうも他にもひよこを買った家はあったようだがすぐ死んでしまったのだろうか。

そして手に負えないニワトリは何故か私の同級生の家で貰ってくれることになり、すぐ近所であるがもらわれていった。

それからまたしばらくして、ある晩の夜ごはん。
おかずを前にして母親が今日のお肉は家から貰われていった鶏よ、と言った。

うちは家の中で飼っていたのだが、そのお宅では、お庭で飼っていたところ毎朝3時ぐらいからコケコッコーと鳴きだすので近所から苦情が出てしょうがないので肉屋さんに来てもらって絞めたと。

そして、おすそ分けされて食卓に上った鶏肉であった。
さすがに硬かったのだけが記憶に残っている。

その後小学校を卒業するまでに2度とひよこ売りのおじさんを見ることはなかった。

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